立候補予定の革新系元区議が被害に

元区議は、4年前の前回選挙にも出馬した。その時も告示直前に、防災無線で中傷する内容の放送が流される事件があった。

杉並署などでは、元区議の立候補に反対するグループが、強力な妨害無線を発信して電波ジャックをしたとみて、電波法違反の疑いで捜査している。放送の後、警察や区役所には、区民からの問い合わせや苦情の電話が数十本寄せられた。

東京都議選杉並区で防災無線ジャック

杉並区防災課によると、防災無線は災害などの緊急時に備え、学校や公共施設など杉並区内の115カ所に設置されている。通常は午後6時から「夕焼け小焼け」のメロディーを流している。杉並区防災課の職員が緊急停止装置を押したが、放送は止まらなかった、という。

4年前の妨害無線は約20分間続いたため、杉並区はその後、約1億3000万円をかけて防災無線を改良し、デジタル式の暗号でスイッチを入れるように変えていた。しかし、この日は音楽を流すため、無線が自動的に開局状態になった直後に、強力な妨害電波が発信され、スピーカーから放送が流れたらしい。